My Plate・okarepiの誕生秘話

アメリカの食事新基準『MyPlate』との出会い


大学に在学中にアメリカに栄養留学をした際、病院や施設のいたるところで推進されていたアメリカ政府の食事の新基準である「MYPLATE」に出会い、注目し始める。

ー「portion control」=「1食に何をどれだけの量食べるべきか」

「ポーションコントロール」とは、食事量の制限(管理)のことで、2011年にアメリカで新しく導入された新基準。アメリカで長く使われてきた食事バランスガイド「フードガイドピラミッド」、「マイピラミッド」が改定され、全く新しいタイプの「ChooseMyPlate」が発表された。この新しく発表された食事バランスガイドのシンボルマークは一目見るだけで、一食当たりに何を食べるべきなのかすぐに分かるように工夫されている。ピラミッド型の食事ガイドラインは1日単位の食事バランスをサービングという単位で表現していたため「結局何をどれだけ食べればいいのか分からない」という意見が多数あったが、今回はそのサービングという曖昧な量の表現もなくなり、一食当たりのバランスが一目で見て分かるようになった。完璧な栄養バランス食については賛否両論があるが、「誰にでも分かりやすい」ツールは、日々栄養・食事指導をしているガイドとしては国民のニーズに大変マッチしていると感じる。アメリカでは実際に、このお皿のアイコンが食品ラベルやポスターなどが、あちこちで頻繁に使用されている。



〜 アメリカ新基準「MYPLATE」と 日本の食事摂取基準 〜

次に、現代の日本人の食と健康事情を考えると、戦後アメリカからの輸入が増えた影響で食の欧米化が進み、カロリー摂取の最高値をたたき出した昭和50年の後、どんどんと摂取量は下がり、昭和21年よりも低い値となっている現状。しかしカロリーの摂取量が減ったというのに反し、それに比例するように生活習慣病、メタボの数値はどんどんと上がっている。また、エネルギーの摂取量が下がっているというのに動物性脂肪の摂取量が3倍以上にも増加している。

生活習慣病の問題に加えて、現代日本の問題の大きな問題となっているのは、「やせ」。これに対して少しずつ対策は組まれているが、現状はファッションなどの面からも「やせ」への理想が一般的となっている。さて、そんな日本の健康に対しての取り組みはどうだろうか?現在日本の厚生労働省が推奨し使用しているのは、下記の食事バランスガイド。

・・・わかりにくいと言われ、改訂された従来のアメリカのピラミッドと類似していないでしょうか?サービングという表示も、一日の目安での表示も・・・これはすべての方が理解し、覚えていられて、かつ実現的な食事に取り入れられるものでしょうか?



「The Diet Plate(R)でポーション・コントロール」


Fruitsは果物、Vegetablesは野菜、Grainsはごはんやパンなどの穀物、Proteinは肉や豆腐などのたんぱく質、Dairyは牛乳・乳製品を表しています。この区分を守れば男性用の皿で800kcal、女性用の皿で650kcalぐらいになるようになっています。

(1日の推定エネルギー必要量 成人男性2600kcal 成人女性2000kcal)


ーバランスを改善するための10項目ー

1. 自分に必要なカロリーを把握して調整しよう

シンボルマークに表示されている「Choose MyPlate.gov」のウェブサイトで項目を入力すれば自分に必要なカロリーがすぐわかるように設定されています。

2. 食事を楽しく。でも食べなすぎないように注意  

ゆっくりと時間をかけて食事をとりましょう。早く食べたり、別のことをしながら食事をとると、食べすぎにつながります.

3.お皿に料理を盛り付けすぎない   

食べすぎを防ぐために、お皿や、コップは小さめのサイズを使い、食事の前に料理の盛り付けを工夫しましょう。

4.十分にとりたい食品   

野菜や果物、牛乳や乳製品を十分にとりましょう。これらには、カリウム、カルシウム、ビタミンD、食物繊維が豊富です。

5.お皿の半分に野菜や果物をのせましょう 

お皿にトマト、イモ類、ブロッコリーといった赤色やオレンジ色、緑色の緑黄色野菜や果物を添えましょう。

 6.低脂肪・無脂肪の牛乳や乳製品に変えてみる 

   低脂肪・無脂肪乳であれば、カルシウムなどの必須栄養素の量は同じでも、カロリーや飽和脂肪酸は少なくなります。

 7.半分は全粒をとりましょう 

  精製された小麦粉や白米をとる代りに、全粒粉や精白されていない玄米を増やそう。

 8.減らしたい食品   

   飽和脂肪酸、糖分、塩分が多く含まれる食品を減らしましょう。これらはソーセージやベーコンなどの加工肉、

   ケーキやクッキー、アイスクリーム、キャンディーなどのお菓子、甘い清涼飲料、スナック類やピザなどの加工食品   

   に多く含まれます。たまにとるのはいいけれど、毎日とるのは良くありません。

 9.食品の塩分量をチェック 

   スープ、パン、冷凍食品などの加工食品は、栄養表示を見て塩分量の少ないものを選ぼう。

 10.糖分の多い清涼飲料の代りに水を飲みましょう  

    飲料水か糖分を加えていない飲料を選び、摂取エネルギー量をコントロールしましょう。

    米国で販売されている炭酸飲料や清涼飲料、スポーツドリンクの多くは糖分を加えてあるので、注意が必要です


特に注目したい項目は…

‣ 食事の半分を野菜や果物にしよう

 アメリカの新基準では、トマト、サツマイモ、ブロッコリーなど赤・橙・濃い緑などカラフルな野菜を食事に加えること薦めています。サラダの場合も赤キャベツや赤ピーマン、ラディッシュ、黒豆などを加えて作るカラフルサラダを推奨。果物も食事に加えたり、間食やデザートとして食べるようにアドバイスしています。野菜や果物は旬で安価のものを選び、自分流の食べやすい方法を見い出す事が大切だと述べています。例えば、電子レンジを使って野菜を素早く蒸したり、前もって野菜をカットしていつでも食べれるようにしておくのも1つの手段だとしています。時間がない場合は、冷凍野菜や缶詰野菜の使用も薦めています。

‣ 半分は全粒粉をとりましょう

  精製された小麦粉や白米をとる代りに、全粒粉や精白されていない玄米を増やし、穀類の摂取の半分は、精製されていないものを日本も取り入れるべきと考えます。

なんとなくアメリカ人は肉とじゃがいもばかり食べているイメージがあるかもしれませんが、ヘルシーなもの、野菜好きの人もかなり多いというのが個人的な印象であります。多くのレストランでジャガイモの代わりにサツマイモが選べるようになってきています。フライドポテトの代わりにブロッコリーやインゲン豆などを選べるオプションも増えてきています。食べたいものを食べたいだけ食べるのではなく、量とバランスを考えられれば、もっと食が楽しく、豊かになるのではないでしょうか?

アメリカへ行った人は誰でもビッグサイズの食べ物に驚きます。伝統的な食文化の希薄なアメリカでは、適切なポーションの基準を失ってしまったのかも知れません。多くのアメリカ人は何がヘルシーな食物かを判断できますが、食事のバランスとポーションに問題があったのです。

日本もその食事のバランスとポーションサイズを中心に食生活を考え直せられば...




・「アーユルヴェーダ」食事のバランスの新しい考え方との出会い


これらを元に、オリジナルのMYPLATE iconを考案。



2015 okasaya.


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